TOKYO2020

支える2020の仕事

食育、住育、そして「サポ育」。
お互いをサポートし合う気持ちを
育くむ場をつくりたい

株式会社リクルート
サスティナビリティ推進室 サスティナビリティグループ マネジャー 小林慶太(写真右)
株式会社リクルート
広報部 社外広報グループ 中村太郎(写真左)

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2019年3月、障がいをもった中学生と、健常者の中学生が一緒に障がい者スポーツを体験する東京2020公認プログラムのイベントが世田谷区で開催された。
イベントの名は「パラリング サポ育in世田谷」。
参加した中学生たちは、初めて見るアスリートたちの華麗な技に目を輝かせ、障がい者スポーツを実際に体験。そして同世代の障がいのある人もない人も一緒にスポーツを楽しんだ。

このイベントが目指すのは、障がい者スポーツを通じて“サポートし合う心を育てる”こと。
食育、住育といった言葉と同じように「サポ育」という新しいムーブメントが始まろうとしている。

世田谷区にある希望丘地域体育館で開催された東京2020公認プログラム「パラリング サポ育in世田谷」。
障がいを持った生徒を含む105名の中学生世代が集まり、リクルートに所属する5人のアスリートたちとともに3時間半にわたって障がい者スポーツを楽しんだ。 このイベントを企画したのが小林慶太と中村太郎だ。

サポ育は、リクルート独自の「パラリング」という概念のもとに生まれた。小林はパラリングの中心となって、障がい者理解を広げていく活動を支えている。
「リクルートが目指すのは、障がいの有無にかかわらず、それぞれが活躍できる社会を実現すること。『パラリング』は、パラダイムシフト(考え方の変化)+リング(輪)の造語で、『考え方を変えることを継続していこう』という意味を込めています。」

一方、中村は、広報としてリクルート所属の5人のパラアスリートのPRを担当。
サポ育の発案者でもある。サポ育発案のきっかけは、アスリートの一人があるラジオ番組に出演したときに話した内容だ。

「東京2020は注目度も上がっているのでたぶんお客さんがたくさん来ます。体育館で満員の人から応援してもらうことに慣れてないから、出場したとき、応援のプレッシャーを感じてしまうんじゃないかと思います」。

「これを聞いたとき、それで負けるようなことがあってはいけない、と思いました。で、あれば、我々が早くから試合を観戦し、環境を整えて慣れてもらおう。緊張で負けちゃいました、というのは僕らの力でなんとかできるんじゃないか、と思ったんです」(中村)

中村は、障がい者スポーツへの関心を高め、そこに、パラリングの精神を交えたイベントとしてサポ育を企画。「障がい者スポーツを、すごい!おもしろい!と実感してもらう。そして、障がいの有無にかかわらず、障がい者スポーツを通じてお互いを理解することができるのがこのイベントの特徴。人の可能性は百人百色だということを感じてもらえるものにしたかった」。

「サポ育」のネーミングも食育、住育と同じように心を育む教育のひとつとなるよう願いをこめてつけられた。「イベントのキャッチコピーは『出会う。支える。気づく。もう1人の自分に出会う』。お互いサポートし合う大切さ、人をサポートするという意識を育むという意味を込めました」(中村)

3月に初めて行われたイベントの第一部では車いすテニスや車いすバスケットボールのアスリートの実技を観戦。
車いすバスケットボールでは3×3でアスリートたちが本気のプレーを披露。
車いすテニスのデモンストレーションでは力強いサーブが中学生たちを圧倒した。
プレーの途中で、アイマスクをして観戦してみるという仕掛けも。目の不自由な人がスポーツをどのように楽しんでいるのか、実況ナウンスや試合中の選手同士の声掛けがいかに大切かといったことにも気づいていく。

イベントはプロのMCの軽快な試合解説や、中高生に人気のYoutubeで人気の動画クリエイター「早朝シューティング部」とアスリートの車いすバスケットボール勝負、そして車いすのアイドル、猪狩ともかさんの登場など、中学生世代がわくわくする仕掛けも盛りだくさん。

第二部はボッチャ、車いすバスケットボール、シッティングバレー、ブラインドランニングの障がい者スポーツ4種目を実際に体験。
普段から競技をしている障がいをもつ中学生も、アスリートと一緒にルールを解説する役を務める。
あまり知られていないが、実はボッチャや車いすバスケットボール、シッティングバレーは、健常者でも参加できる競技。お互いの障がいの有無を超えて、障がい者スポーツを一緒に楽しんだ。

参加した中学生たちにもたくさんの刺激と発見があったようだ。
「簡単だと思っていたスポーツがとても難しくて、アスリートってすごいと思った」
「どんな人でもたのしめて、障がい者スポーツはすごいと思った」
「試合も行きたくなった」
「これから障がいを持った人と出会ったら、なにかサポートしたいと思った」
今後もサポ育はエリアを広げて展開していく予定だ。

今、東京2020に向けてパラリンピックに注目が集まっているが、小林はいま、2020年以降の障がい者支援について考えはじめている。

「障がいの有無に関係なく、チャレンジする人を応援していきたい。
情熱があってもチャレンジできる土台がないのだとしたら、その機会をつくって提供していきたい。
そのための取り組みを考えているところです。
そこから「多様性をもっと尊重できる社会」ができていくと良いなと思っています」

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