TOKYO2020

支える2020の仕事

個と組織を生かす
社会をつくる。
「パラバディ研修」で、
そのきっかけを
つくりたい。

株式会社リクルートマネジメントソリューションズ
社外広報担当 小川 明子
研修企画担当 五十嵐 理恵

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東京2020パラリンピックは、日本に住む私たちにとって、さまざまな障がい者スポーツを間近で観戦できるチャンス。パラリンピックを通じて、個性を認め合い、個性を生かす社会の実現につなげたい。そんな想いを込めた企業向け研修「パラバディ研修」が、2018年夏リリースされた。障がい者とのコミュニケーションやパラリンピックの知識を学び、ダイバーシティ&インクルージョンの理解を深めていく研修だ。

「パラレル(自分と違う)な個性と、バディ(仲間)になろう」という意味が込められた「パラバディ研修」。障がい者とのコミュニケーションスキルやパラリンピック種目の基礎知識を学び、「自分と違う個性と仲間になる」ことを体験する。「私たちが目指しているのは社会の『個と組織を生かす』こと。この研修は、日本や企業で個を認め合う共生社会を実現するための入り口です。研修を通じて、障がいのある方の存在を他人ごとではなく、自分ごととして身近に感じるきっかけになってほしいですね」と研修のプランニングに携わった五十嵐理恵は語る。研修は実践型。前半では車いすや視覚障がいの体験を通じて、障がい者のサポート方法を学ぶ。たとえば視覚障がい者は、いきなり声をかけられたり腕を取られると、驚いたり不安になったりするという。声をかけるときは肩などにそっと触れてから話しかけると安心できる。そういった知識さえあれば、困っている人を上手にサポートできるようになる。「手助けしたい、何かしてあげたいという気持ちがあるのに目の前の人への声かけを躊躇してしまう人たちもいると思います。まずは最低限の知識やスキルを学ぶことで、気軽に声をかけられるようになれば、助ける人も助けられる人も暮らしやすくなるのではないでしょうか」(五十嵐)

研修の後半は東京2020パラリンピックで実施される22競技についての知識を学んでいく。こういった場がなければ、パラリンピックの競技ルールや、障がいによるクラス分けの基準など、なかなか知る機会はないかもしれない。パラバディ研修の広報を担当する小川明子も「パラリンピックの競技ルールは学んでみるととても面白い。シッティングバレーは実は健常者でも参加できることや、車いすバスケのチーム編成には細かい規定があることなどまだまだ知られていないことがたくさんあります。それぞれのルールを知ると、実際の競技を見たくなりますよ」と語る。こうして障がい者スポーツを楽しく学び、自分と違う個性を身近に感じる機会につなげていく。「個性を認め合う世界への理解を広げるためにも、まずきっかけが必要です。東京2020は22ものパラリンピック競技を観戦できるすばらしい機会。たまたまニュースで知ったということで東京2020パラリンピックを観戦し、ダイバーシティを肌で理解する人もいるかもしれません。パラバディ研修もそのきっかけの一つですし、その機会を増やすことが大切だと思っています。人によって研修後の行動はさまざまだと思いますが、その人自身から『パラバディ』としてなにか新しいつながりが生まれたとしたらうれしいですね」

今や企業にとって、ダイバーシティ&インクルージョンの促進は経営に直結した課題だ。育児による休職・時短勤務、介護と仕事との両立、障がい者の活躍の場の拡大、目に見えないLGBTへの配慮など、一人ひとりのライフスタイルや個性と共生できる社会づくりは急務となっている。そういった背景もあり、企業からパラバディ研修についての問い合わせも増えているという。小川と五十嵐も、子どもを育てながら仕事を続けてきた。研修事業には20年近く携わってきたベテランでもある。その中で時代の変化も感じてきた。「これからの人生100年時代、長い人生の中には育児もあれば、介護もある。仕事を通じて夢を実現したい、という人もいるでしょう。社会や企業の変化と、個人の価値観のバリエーションの数だけ選択肢や考え方が増えているということではないでしょうか。仕事の中身そのものの変化だけではなく、『仕事をどうとらえるか』が変わってきているのだと思います」(五十嵐)

小川は、個性を認め合う機会は障がい者に対することだけでなく、実はもっと身近なところでも同じようにある、と語る。「たとえば左ききの人は世の中のいろんなものが使いづらいと言います。また、昔からよく話題になる上司と部下の世代間の違いも同じだと思います。若い世代を新人類、ゆとり世代と名付けたりしてコミュニケーションギャップに悩んだりしていましたよね。それを『個性』として認め合うこともダイバーシティ&インクルージョンの一歩だと思います。自分と他人は誰でも何かが違う。そこからはじめてもいいのではないでしょうか」ダイバーシティや共生という言葉は、特別な人を対象としたものではなく、すべての人のためのもの、ということ。「違いがあるから『拒絶する』のではなく、『どうやったら一緒によりよい関係性を築けるか』ということに好奇心、興味がでてくるようになれば、ダイバーシティ&インクルージョンは進むはず。東京2020パラリンピックが、お互いを個として認め合うムーブメントのきっかけとなり、広がっていくといいなと思っています。「解決すべき課題」と捉えるのではなく、より活力のある社会を実現するために積極的に取り組みたいですね。そして東京2020が終わったあともつづいていく、人材の『レガシー』(=ポジティブな影響)になっていくとうれしいです」

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